事業報告 第1回坂和研究会

 

2019年12月2日、大阪から坂和章平弁護士を招いて研究会を開き、「虎ノ門ヒルズエキスカーション」と「坂和弁護士とのトークセッション」を行なった。

 
 

1.虎ノ門ヒルズエキスカーション 案内=山本正紀

 
 虎ノ門ヒルズは、東京都施行の環状第二号線新橋・虎ノ門地区市街地再開発事業により整備された再開発ビルである。この事業の特色は第一に、立体道路制度を活用して道路と超高層ビルの重複利用を実現したことである。第二に、東京都施行の事業でありながら、事業協力者方式や特定建築者制度を活用して民間デベロッパー(森ビル)のノウハウや資金力を得て公民連携のまちづくりを行なったことである。
 
 

2.坂和弁護士とのトークセッション

(1) まちづくり法との関わり 坂和章平(弁護士)
 弁護士として、さまざまなまちづくりに関わる中で、都市問題やまちづくり法に深い関心を持つようになった。
 自己紹介(弁護士として、出版、映画評論家として、中国関係、事務所だより、本の書評・紹介、坂和年表2019)
 『まちづくりの法律がわかる本』(学芸出版社2017年)の出版
 近時の坂和論文と近時の批判論文
 都市再生特別措置法の制定とその改正
 近時の重要な法改正
 近時のトピックス
 五十嵐敬喜『都市法』『現代総有論』をめぐって
(2) 都市を巡る住民運動と司法 日置雅晴(弁護士)
 〜市民はいかに都市を巡る権利を闘いとってきたか〜
 景観や環境を守るための住民側の訴えに対し、東京地裁は30年住民側に立つ判決を出していない。
(3) 森ビルとの公民連携プロジェクトの功罪 山本正紀
 デベロッパーの目的は利潤追求であり、そのために限りなく高さと容積を要求する。これに対し是々非々の対応をする中で、石田頼房先生の「都市を利用しつくしてはならない」という言葉が何度も頭をよぎった。
 
※以下は参加者募集時の情報です


 
虎ノ門ヒルズエキスカーションと
坂和弁護士とのトークセッション

 
12月2日午後、虎ノ門ヒルズエキスカーション、坂和弁護士とのトークセッション、懇親会を下記のとおり実施します。
参加をご希望の方は下記からの申込が必要です。

→参加申込

 

 

 

 
 

1 虎ノ門ヒルズエキスカーション(所要時間1時間弱)

 

■集合

午後0時 虎ノ門ヒルズ森タワー エントランスよりエスカレーターで2階へ
芝生のオーバル広場への出口(愛宕山出口)付近 集合
(住所 〒105-6390 東京都港区虎ノ門一丁目231号~4号)
→アクセス
東京メトロ銀座線『虎ノ門駅』1番出口より徒歩約5
 

 案内者 山本正紀(元東京都職員)
■目的

虎ノ門ヒルズは、東京都施行の環状第二号線新橋・虎ノ門地区市街地再開発事業により、2014年に完成しました。立体道路制度を活用して、道路と超高層ビルの重複利用が実現しているのが特徴です。
事業のもうひとつの特徴は、事業協力者方式や特定建築者制度を活用して、公民連携のまちづくりを実施したことです。具体的には施行者である東京都と事業協力者・特定建築者となった森ビルが協力して事業を進めました。
 

■内容

再開発事業の経緯や虎ノ門ヒルズの特徴について説明し、特に公民連携の中で都と森ビルとの間でどのような葛藤があったのかをお話しします。
現地解散(次の予定まで約 30分ありますので、路上カフェなどお楽しみください)

 
 

 
2 坂和先生とのトークセッション(所要時間約2時間)

              坂和昇平(弁護士) トーク30分 質疑15
              日置雅晴(弁護士) 市民運動と都市法 トーク10分 質疑5
              成岡茂(元千葉県職員) 建築基本法制定の動き トーク10分 質疑5
              山本正紀(元東京都職員) 虎ノ門再開発の功罪 トーク10分 質疑5
              五十嵐敬喜(弁護士) コメント10
              質疑応答20
(進行:五十嵐 記録:山本)
 

■集合

午後130分 UR新虎通りまちづくり事務所(玄関前に集合)
  (住所 〒105-0003 東京都港区西新橋2-18-7
→アクセス
虎ノ門ヒルズより徒歩3
東京メトロ銀座線『虎ノ門駅』1番出口より徒歩約7
→参加申込
 
※以下からのお申込みが必要です。
※集合時間は厳守して下さい。